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AIと宗教

 AIは、科学技術の諸問題の中では、最近の話題の一つであるが、このAIと宗教との関わりについても、問題が指摘されつつある。日本においてこの話題について、積極的に発言している研究者として、西垣通を挙げることができる。西垣は、以前からインターネットと宗教といったテーマでも、ユニークが論を展開してきたが、AI(第三次AIブーム)についても宗教に関わる問いについて、著書の中で、触れており、興味深い。

西垣通
『AI原論──神の支配と人間の自由』
講談社選書メチエ、2018年。

まえがき
第一章 機械に心はあるか
   1 AIブームつたたび
   2 生命と機械
   3 ロボットという疑似生命

第二章 汎用AIネットワーク
   1 脳型コンピューティング
   2 シンギュラリティ仮説
   3 クラウド・コンピューティング

第三章 思弁的実在論
   1 相関主義と実在論
   2 宇宙の安定性の根拠
   3 物質・流動・生命

第四章 生命とAIがつくる未来
   1 相関主義への疑問をめぐって
   2 自由意思と責任のゆくえ

第五章 AIと一神教
   1 救済/創造/ロゴス
   2 選民による布教と情報伝達
   3 一神教は超克できるか

第六章 AIの真実──論点の総括


文献一覧

 一般の読者向けに、明快な解説が魅力であり、第一章と第二章は、これまでの西垣の著書で論じられてきた論点が再度繰り返されている。それに対して、後半、特に第四章と第五章が、これまでの議論を大きく展開してものと思われる。しかし、第五章の「一神教」理解は、あまりにも西欧近代の一神教像に依拠しすぎてはいないのか、という印象である。宗教学者・神学者ではないのだから、通常の日本における教養人としては、こういうことなのかもしれないが、・・・。 
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Author:LogosOffice2
本ブログでは、2016年度から(18年度まで)開始の科学研究費による研究「拡張された自然神学の具体化としての「科学技術の神学」─東アジアの文脈で─」に関連した情報を掲載してきましたが、今回、その内容を現代キリスト教思想に関わるものに変更することになり、ブログ・タイトルを「現代キリスト教思想の諸問題」に変更することにしました。しばらくは、具体的な掲載内容をめぐり方向を探りたいと思いますが、徐々に本格化させてゆきます。

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