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3.11から7年

 現代日本において、「科学技術の神学」が問われる前提の一つは、7年前に起こった人災である福島第一原発事故が存在する。それと直接関連するのが、東日本大震災であり、本日は、その7年目にあたる。本日の教会の礼拝でも、この点にふれて祈りが合わせられ、思いが新たにされた。
 本ブログでも、東日本大震災と原発事故という出来事が、原点おかれており、それは、本ブログの前身とも言える別のブログから引き継いでいたものである。
 7年ほど前にブログ(2011/3/20の記事)で引用した、二つの詩を7年経過したところで、思い起こしたい。

(1)讃美歌(聖歌397)「とおきくにや」(イザヤ45.22):宣教師マーティンが関東大震災に遭遇した詠んだ歌。 
1.遠き国や 海の果て いずこに住む 民も見よ
  慰めもて 変わらざる 主の十字架は輝けり
  慰めもて ながために 慰めもて 我がために
  揺れ動く地に立ちて なお十字架は輝けり

2.水はあふれ 火は燃えて 死は手をひろげ 待つ間にも
  慰めもて 変わらざる 主の十字架は輝けり
  慰めもて ながために 慰めもて 我がために
  揺れ動く地に立ちて なお十字架は輝けり

3.仰ぎ見れば など恐れん 憂いあらず 罪も消ゆ
  慰めもて 変わらざる 主の十字架は輝けり
  慰めもて ながために 慰めもて 我がために
  揺れ動く地に立ちて なお十字架は輝けり

(2)「地の基は震え動く」。イザヤ書24章18~20節に基づく、ティリッヒの説教。
恐怖の知らせを逃れた者は、穴に落ち込み/穴から這い上がった者は、罠に捕らえられる。天の水門は開かれ、地の基は震え動く。
地は裂け、甚だしく裂け/地は砕け、甚だしく砕け/地は揺れ、甚だしく揺れる。
地は、酔いどれのようによろめき/見張り小屋のようにゆらゆらと動かされる。地の罪は、地の上に重く/倒れて、二度と起き上がることはない。

 人類は、遙か昔より、地が震え動く出来事に繰り返し直面し、まさに恐れおののきに満たされてきた。しかし、7年前の大震災では、それは原発事故を引き起こすことによって、これまでの自然災害とは質的に異なる事態に遭遇した。この事故は7年経過してなおも収束することなく継続している。
 確かに、わたくしにも関わりのある、日本基督教団福島教会の倒壊した礼拝堂、あるいは福島高等学校の校舎やグランドは再建され除染された。もちろん、メルトダウンし、メルトスルーした原子炉は、その解体の入り口にたったばかりで、まだやるべき事はその見通しも立たない状況である。
 しかし、日本列島に生き続ける限り、このプロセスの外に立つことは出来ず、それが、科学技術の神学が求められる理由に他ならない。
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「宗教と科学」をめぐるカトリック神学思想

 これまで、カトリック教会(教皇庁、ヴァチカン・アカデミー)では、「宗教と科学」をめぐり活発な研究がなされ、邦訳でその成果の一端は日本でも紹介されてきた。とくに、生命倫理や環境倫理に関わる議論は注目すべきものが少なくない。
 今回紹介するのは、海外の研究の邦訳ではなく、日本におけるカトリック神学思想の成果である。原発をめぐる議論も含まれている。

宮本久雄編
『宗教的共生と科学』
教友社、2014年。

第1章 「最終的な問い」をめぐる科学とキリスト教 (光延一郎)
第2章 共生の哲学 (田中裕)
第3章 ダライ・ラマ十四世における科学と宗教 (高山貞見)
第4章 〈宗教的共生〉と〈科学的世界像〉──西田幾多郞の場所論的思索からの照射 (長町裕司)
第5章 宗教的共生における脱原発の位置づけ──自然・人間・原子力 (竹内修一)
第6章 科学技術の利用の倫理的限界と宗教の視点──服真贋発災害後の宗教界の脱原発への訴え (島薗進)
第7章 核エネルギー使用についての哲学的・神学的考察 (原田雅樹)
第8章 和解の奉献文における公共性 (具正謨)
第9章 エリクソンの人間形成論と宗教的共生──〈私〉という感覚と超越的アイデンティティ (武田なほみ)

プロフィール

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Author:LogosOffice2
本ブログでは、2016年度から(18年度まで)開始の科学研究費による研究「拡張された自然神学の具体化としての「科学技術の神学」─東アジアの文脈で─」に関連した情報を掲載してきましたが、今回、その内容を現代キリスト教思想に関わるものに変更することになり、ブログ・タイトルを「現代キリスト教思想の諸問題」に変更することにしました。しばらくは、具体的な掲載内容をめぐり方向を探りたいと思いますが、徐々に本格化させてゆきます。

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