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情報社会の行方

 日常生活に情報技術が浸透するにつれ、情報社会の便利さは多くの人々が共有する実感であり、今や社会的に不可欠の技術となりつつある。また、情報技術に未来を託する企業・大学・国家は、少なくない(と思われる)。しかし、科学技術が両義的存在であることを情報技術も免れておらず、すべてがバラ色に語れるわけではない。それは、情報社会の負の側面、しかも無視できない現実の問題である。その側面を象徴的に示しているのが、スノーデンの証言である。

エドワード・スノーデンほか
『スノーデン 監視大国日本を語る』
集英社新書、2018年。

刊行にあたって エドワード・スノーデンのメッセージ

第一章 米国酷か安全保障局による大量監視の実態と日本
      (エドワード・スノーデン 国谷裕子)
第二章 9・11以降の監視強化の動きとACLUの戦い
      (スティーブン・シャピロ)
第三章 日本の監視の現状
      (出口かおり)
第四章 大量監視とプライバシー保護のための仕組み
      (ジョセフ・ケナタッチ)
第五章 デジタル時代の監視とプライバシー
      (ジョセフ・ケナタッチ スティーブン・シャピロ 井桁大介 出口かおり)

あとがき 浮かび上がった情報格差の深い溝
      (国谷裕子)

付論1 スノーデン氏のメッセージの原文
付論2 ジョセフ・ケナタッチ氏の監視システムに対する保護措置に関するスライド資料

 電子マネーが便利というキャッチフレーズ。それは、自分のお金の動きがすべて監視され得るということであり、さしあたり、課税する立場から言えば、理想的である。ビッグデータも、AIも、すべて問題はリンクしている。選挙も?・・・
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栗林神学の射程

 2015年に逝去された、栗林輝夫さんの論集が、栗林セレクションとして刊行されました。
 内容的には、本ブログで、紹介すべき論考が収録されています。原発や科学技術の問題、またアジアや日本の問題を、キリスト教神学という視点から、掘りさげて論じた論考です。こうしたテーマに関心のある方は、ぜひ読むべきものと思います。わたくしも、論文として公にされた際に読んだものが多くありますが、こうした論集にまとめられると、焦点が明確になった気がします。

栗林輝夫著(大宮有博・西原廉太編)
『日本で神学する』
栗林輝夫セレクション1
新教出版社、2017年。

I  解放の神学と日本
 第1章 解放神学の選択・神は貧しい者を偏愛する
    ――マルクス主義から民衆の宗教へ
 第2章 見よ、神は谷中にあり――田中正造の解放神学
 第3章 マルコムXと西光万吉――二人のマージナル・マンをめぐって
 第4章 日本の解放神学者 賀川豊彦――その神学遺産の継承をめざして

II  日本で神学する
 第5章 民話・ユング・聖書――『日本民話の神学』補論
 第6章 「帝国論」におけるイエスとパウロ
 第7章 日本で神学する

III 環境と技術の神学
 第8章 原発と神学
 第9章 キリスト教は原発をどう考えるか――神学の視点から
第10章 原発とテクノロジーの神学
第11章 原発と田中正造の環境/技術の神学――人間は自然の「奉公人」

解説 西原廉太

労働運動と無教会キリスト教

 キリスト教思想と経済・社会というテーマを論じるとき、その現場で活動し思索した人物に注目することは重要な作業となる。こうした注目すべき人物は、日本においても決して少なくない。今回は、こうした人物の一人である藤田若雄について、最近刊行の文献を取り上げたい。無教会研究という視点からも重要な文献と思われる。まだまだ研究すべきテーマは多い。

「本書は、労働法学者であり無教会キリスト者であった藤田若雄(1912~1977年)が、東京大学社会科学研究所教授を定年退官する前後に行われた、彼からの三つの聞き取りをまとめたものである。」(3)

下澤悦夫・若木高善・大河原礼三編
『藤田若雄が語る──労働運動と無教会キリスト教』
木鐸社、2016年。

はしがき──藤田若雄の現代的意義

序 藤田若雄の生涯と思想

用語解説
1 内村鑑三 
2 矢内原忠雄
3 無教会主義
4 無教会主義キリスト教の系譜
5 ゼクテとキルヘ
6 藤田若雄「用語解説・誓約集団について」

第1部 〈回想〉藤田若雄先生に聞く──その学問と信仰
 1 はじめに
 2 キリスト教との出会い
 3 社会科学へ
 4 農業問題への関心
 5 「戦闘的平和論」の立場
 6 無教会信仰と社会生活
 7 「サナギ」になる
 8 財閥企業財における「合理性」
 9 戦後動乱期の組合委員長として
10 戦後調査の仮説形成
11 誓約集団論の形成
12 誓約集団論の解釈をめぐって
13 組合、「新左翼」との関係
14 藤田的な研究方法
15 無教会派の中での位置
16 社研に関して

第2部 キリスト教社会思想の探究
 1 自覚にいたるまで
 2 集会問題
 3 職場問題
 4 戦後矢内原集会の中の活動およびその後
 5 社会問題とキリスト教
 6 誓約集団の展望

第3部 〈研究討論〉 藤田若雄著『日本労働法論』『日本労働争議法論』について
[解説]
[聞き取り]
 全般的な質問
『日本労働法論』
 序章 労働基本権
 第一章 労働市場の法
 第二章 労働契約
 第三章 団結権(労働組合)
 第四章 団体交渉権
 第五章 労働争議権
 第六章 労働協約
『日本労働争議法論』
 時期区分とマッセン・ストライキ情状況
 関東工場代表者会議の結成から関東地方労働組合協議会の結成へ
 端緒的労働協約の実態と意味
 政治スト
 ストライキと青年労働者
 組合分裂の今日的状況

囲み記事
 門と塔と堂
 藤田若雄『確信の原点とはなにか』に寄せられた清水一の言葉
 内村鑑三と無教会キリスト教
 三一書房発行『藤田若雄著作集』全4巻の紹介文
 藤田若雄・清水一編「労働問題研究」第1~6集

あとがき

藤田若雄略年譜・著作年表
藤田若雄関連書籍・文献
プロフィール

LogosOffice2

Author:LogosOffice2
本ブログでは、2016年度から(18年度まで)開始の科学研究費による研究「拡張された自然神学の具体化としての「科学技術の神学」─東アジアの文脈で─」に関連した情報を掲載してきましたが、今回、その内容を現代キリスト教思想に関わるものに変更することになり、ブログ・タイトルを「現代キリスト教思想の諸問題」に変更することにしました。しばらくは、具体的な掲載内容をめぐり方向を探りたいと思いますが、徐々に本格化させてゆきます。

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